2016 HESS 特別講演会 プログラム テーマ 「Power to Gasなど温室効果ガス削減に向けた水素関連技術の動向」 開会挨拶 13:15 講演T 13:20〜13:55 「CO2フリー水素実現を目指した取り組み状況」 NEDO 燃料電池・水素グループ 主任研究員 大平英二氏 水素をエネルギーとして幅広く利活用する水素社会の実現に向けた取り組みが進められている。水素は利用段階で温室効果ガスを排出しないが、製造時においても温室効果ガスの排出を最小限にすることにより、気候変動問題の解決に向けて大きく寄与することが期待される。水素・燃料電池戦略ロードマップのフェーズ3に位置付けられているCO2フリー水素の利活用の実現に向けた、現在の政策、取り組み状況について紹介する。 講演U 13:55〜14:30 「欧州等における水素・燃料電池に関する動向と普及拡大に向けた課題」 (株)ローランド・ベルガー プリンシパル 遠山浩二氏 2014年末の燃料電池車発売以降、資源エネルギー庁から発表されたロードマップも踏まえ、2020年の東京オリンピックを日本の技術のショーケースとすべく、水素・燃料電池関連の技術、事業の取り組みが進められている。他方、経済合理性その他、普及拡大に向けた課題も大きいとの認識が広がっている。本講演においては、欧州、米国、中国等、諸外国の動向も紹介しながら、水素・燃料電池の健全な普及拡大に向けての課題と対応の方向性を議論する。 講演V 14:30〜15:05 「非常用電源機能を有する再生可能エネルギー出力変動補償用電力・水素複合エネ ルギー貯蔵システム」 東北大学 工学研究科 教授 津田理氏 東北地方太平洋沖地震を通じて、今後の大容量再生可能エネルギーの有効利用や、外部からの燃料調達に依存しない大容量非常用電源の重要性が再認識されている。本講演では、現在、NEDO「水素社会構築技術開発事業」で研究開発を進めている、大容量性・即応性・耐久性を兼ね備え、再生可能エネルギーの変動出力を安定化でき、高信頼な非常用電源としても活用できる「電力・水素複合エネルギー貯蔵システム」について紹介する。 (15:05〜15:15 休憩) 講演W 15:15〜15:50 「北海道における再生可能エネルギー由来不安定電力の水素変換等による安定化・貯 蔵・利用技術の研究開発」 豊田通商(株) 新規事業開発部 低炭素社会推進G グループリーダー 鈴木来晃 政府がエネルギーミックスにて掲げる2030年「再エネ比率22-24%」実現に向け、コスト・導入ポテンシャルの観点から風力は有望な選択肢の一つと想定される。特に、北海道は風況が良く導入ポテンシャルが高いが、一方で系統の連系制約が課題となっている。課題の打ち手の一つとして未利用エネルギーを利用した水素製造及び利活用をNEDO委託事業にて着手しており、その取組を紹介する 講演X 15:50〜16:25 「再生可能エネルギーの燃料ガスへの変換貯蔵」 日立造船(株) 地球環境ビジネス開発推進室 執行役員 室長 熊谷直和氏 地球の気候変動防止に向けて、化石燃料依存から再生可能エネルギー依存のエネルギー供給体制に大きく舵を切る必要がある。しかし、産業革命以来の化石燃料依存の供給体制及び技術は長年人類が英知をかけて改良してきた技術であり、活用することは今後とも不可欠である。そのためには再生可能エネルギーで代替燃料を製造する必要がある。CO2とH2を用いてメタンを合成することは非常に簡単であり、技術の普及も容易である。 ※講演時間は質疑応答の時間を含みます。 日時:2017年2月3日(金) 会場:日本大学 本部講堂(市ヶ谷) |